2017-03

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私が日本語教師になったわけ

 私は基本的にトラックバックとうぃうのをしないのだけれど、カイロの先生からご紹介があったので、日本語教師のひとりとして書いてみます。でもなあ、私はたしかに大学で日本語を教えているけれど、改めて考えてみたら、自分が日本語教師だ、と思ったことはあまりないのでありました。じゃあ何なの?といわれても、よくわからないのですが。
 高校のときは国語の先生になってもいいなあ、とは思っていたけれど、日本語教師になろうと思ったことは一度もなかった。入った大学は比較的国際的な環境だったけれど、そこでも自分が外国語を話したいとか海外に住みたいとは全然思わなかった。それがなぜイスラエルに来て結婚して住むことになったか、は、どう説明を並べても不正確になる(各所からちがうだろと突っ込みがきそうだ)からやめとくとして、現実問題、小さい子どもをかかえながらイスラエルで職を得るに際し、学位(M.A.とPh.D.)をなるべく生かせる手近な可能性といえば、日本語教師として大学にもぐりこむのが早道なのだった。それで日本語教育は自分の専攻とは全然ちがっていたけれど、また博論の追い込みと第二子妊娠中でけっこうしんどかったけれど、図書館から参考書を20冊ぐらい借りてきて一週間ぐらい勉強し(私の母校に日本語教育専攻があったおかげで図書館にその関連書籍が充実していて本当にラッキーだった)、ダメモトで日本語教育能力検定を受けたら、これまたラッキーなことに受かった。それでその検定証書と、自分の専攻は比較文化(これは大学院の所属学科名であって専攻名ではなかった)であるが故に自分は日本文化に造詣深いのであると強弁して、伝手もなければ妊娠中だったにもかかわらず、いきなり電話したテルアビブ大学に採用してもらえたわけです(ちょうど東アジア学科を開設するところだった)。
 入ってしまえばこっちのもの、というわけでもなく、大学でモノを言うのは、一にも二にも学位と業績であるのが本来あるべき姿だけれど、語学教育の現場において実際かなり影響力があるのは学生からの評価である。学期ごとのアンケートだけでなく、口コミ評判も。別に学生の言いなりになって優しくすれば評価が上がる、というわけでもなく、どうすればいいのかは、なかなかいわく言いがたいものがあります。でも今にして思うのは、教えるという行為において伝えるべきものは、その内容が日本語の文法であろうが、あるいは他のものであろうが、あんまり変わらないのではないか、ということ。ただ日本語の文法を学ぶだけなら、今はネットでいくらでも上達できる。しかし複数の人間が、とりわけ若い人たちが、定期的に同じ場所に集って何かを学ぶ、言葉を交し合うという行為に内在する、そのときその場所でしか経験できないものというのは確実にあり、教員はそのプロデュースというか、手助けをするのが役目のひとつじゃないか、と思う。
 ぐだぐだ書いてきたけれど、テルアビブ大学東アジア学科には毎年7、80人の日本語を学ぶ1年生が入ってきます。2年生は60人、3年生は20人ぐらい。それに古文が数名。大学院セミナーには数名が登録中。ときどき、とんでもなくデキる人がいて、驚愕する。日本語を教えているおかげで、私も思いがけなくオタクの世界、それもちょっとディープな方面の知識を得ることができ、日本文化に対する造詣が深まった。自分の本来の専攻に埋没していたら、まずは知ることのなかった世界かも。ありがたいことです(決して皮肉ではありません)。
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コメント

山森さん

ご参加、ありがとうございます。
先ほどトラックバックの5を削除しました。

またあしたじっくり読ませていただきます。

MLYさんかっこいい〜。
自分から大学に売り込みとかすごい、小心者のわたしには夢の様な行動力です。
おたく用語にも精通しているし、まじ、嬉しいです。(だって、何それ?って言われたらそれ以上もう話せないと思うもん。どん引きされても困るし*笑)
いつか、イスラエルに行く機会あったらMLYさんの授業こっそり受講してみたいな〜。
日本語を改めて勉強するって「え!?そうだったの?」っていう新たな驚きがあって楽しそうです。

山森さん

妊娠しながらPhDを取られたんですね。
最近時間がない、時間がないと自分自身言っていましたが、そのことを聞いて、自分はまだまだ甘いなと思いました。

教員がプロデュース、手助けをすること、共感します。
おっしゃる通り、文法はインターネットなどで最近は簡単に知ることができますので、コミュニティーの中でそれをどう駆使するのかというのが重要になるかと思います。
また、いろいろなお話を聞かせてくださいね。

今後ともよろしくお願いいたします。

Re: タイトルなし

ぱんちょさん、お手数かけました。また、コメントありがとうございました。若いときは体力も行動力もあったのだ、と今にしてつくづく思います。
あいこさん、イスラエルの大学は、ハイファもテルアビブも、電話したら、じゃあ一度いらっしゃい、ととりあえず会ってくれました。すべて、イスラエル人お得意の、ダメモト精神でした。

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Mika Levy-Yamamori Ph.D.

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