2017-10

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学科セミナー

 晴れ。午前中大学に行く。今日は下級教員組合が終日ストのため、学生が少ない。まず忘れないうちに(もう2回忘れて、今日が最後のチャンスだという)上級教員組合事務所で、今年の祭日(とっくに終わった)用の買い物券200シェケル分をもらう。見ると、カストロとかサボンなどの店で使えるようなので、どうせ娘の財布に直行であろう。それから、学科セミナーに行く。今日はヘブライ大学の名誉教授、ベンアミ・シロニーによる「日本の天皇に対する右派からの批判」というレクチャーなので、たくさんの人々が来ている。去年3年生だった卒業生たちも来て、ちょっとした同窓会の様相。レクチャーの内容は、現天皇が入院中であることにからめて、昭和天皇から今の皇太子に至るまでの皇室メンバー、とりわけその民間から入った妻たちにどれほどの批判が、左右両派から浴びせられてきたかを概観し、もし現天皇に万一のことが起きた場合、今の皇太子夫妻の体制では、今後の天皇制のあり方に大きな問いがつきつけられるだろう、というもの。そして日本人の圧倒的多数(8割)が天皇制存続を望んでいるにもかかわらず、天皇(家)を尊敬するもしくは好意を抱くが5割なのに対し、天皇(家)に無関心、という人が4割という高い比率であることの意味は、要は多くの人が今の天皇制がそのまま続けばいい(つまり積極的に廃止する気はない)と思っているけれど、その内実はどうでもいい、と考えているのではないか、という推測がなされる(ここまではシロニー教授)。
 その後院生たちに(私が)天皇制についてどう思うかと聞かれたので、先日ネットで騒がれていた眞子さんICUスキー部スナップ写真問題を説明する。皇室に妙な幻想を抱いているのに加え、いわゆる処女厨というのだろうか、本当にわけの分からない批判というか罵詈雑言が、一見皇室を尊重しているかのような態度を取る人々からわずか20歳の学生に対して、病的なまでに投げかけられているのを見ると(さらにそれに昨今の公務員批判-税金泥棒-みたいなのも加味されている、服装が安っぽくダサくてがっかりだと言い、一方でゼイタクしてもダメだというのである)、もう現体制での維持というのは無理なんじゃないか、確率的にも継続的な男児出生は僥倖に頼るしかない状況で遺伝子伝達が最優先されるべき家の現体制での存続を、内実に興味なく望むというのは、無責任というか非人間的なのではないか、と言う。どこまで本気なのかしらないけれど、ああいう批判を読んでいると、私たちは何時代のどこの地域に住んでいるのかと思ったよ。うちらはとっくにポストモダンじゃなかったのかね。なお私は、天皇制に対する態度としては、小谷野敦がブレがなくてよいと思う。
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コメント

講義の内容の要約、ありがとうございます。私も聞きたかったな、と思います。
現天皇制の維持が無理というか、非人間的なのでは、というのは私もそう思います。

批判が民間から入った妻に終始するというのも、天皇という地位が男性からしか継承されえないということ、社会的なことにおいては特に女性が批判の矢面に立たされやすいことを考えると、納得のいく結論です。そのさらに詳しい実例がすごく気になるところです。

Re: タイトルなし

本文では書きませんでしたが、シロニー教授は、昭和天皇に対する批判(たとえば三島由紀夫)や、現天皇の「日の丸、君が代の強制は望ましくない」発言等に対する批判、現皇太子が家庭至上主義であることへの批判、秋篠宮がプレイボーイと揶揄されていた(が男子が生まれるや一転持ち上げられるようになった)ことなども、実例として挙げていました。皆が自分の幻想を押し付けて裏切られたら批判する、ということなのではないかと思います。現皇后や現皇太子妃への批判は、まあ週刊誌に書かれているようなことが挙げられていました。妻が我侭で使用人に辛く当たるという週刊誌レベルの批判は、イスラエルのネタニヤフ夫人もかつてさんざん書き立てられた、とも。皇室において女の人が矢面に立たされるのは、何と言っても男児出産に関してではないでしょうか。

更に突っ込んだ情報をどうもありがとうございます。至極納得のいく論だな、と思います。

現皇后や皇太子妃への批判は週刊誌からのものを抜粋されたんですね。私はもっぱらネットで拾ってくる情報なので、笑っちゃうぐらいもっとあからさまなものを良く見ます。苦笑。が、論文に出すんだったら、やっぱり紙媒体のもののほうがいいですよね。

皇室の場合、女性が矢面に立たされるのは、男児出産が象徴的に使われますが、問題はそこだけではなく、「伝統」という女性化されたものを象徴する天皇家の女性である(つまり二重に女性化されている反面、天皇家という男性的なものの中に取り込まれている生身の女性である)という象徴的なレベルでのジェンダー観のせめぎあいも関連していると思います。いずれにしろ、民衆が勝手に押し付けている幻想を裏切られたから逆上する、という心理、幼すぎて笑えますよね。当の本人たちにとっては、命にも関わるとんでもない事実だと思いますが。

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Mika Levy-Yamamori Ph.D.

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